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すこっぷの子どもたち「展覧会開催」への道

2019年2月21日 公開

児童発達支援施設「すこっぷ」では、地域のさまざまな人達との関わりを通して、多様な体験を重ねる「クジラクラス」が人気です。1年間を通して、いろいろなテーマで活動してきました。

 

2月は「調布企画組」の長尾純平さん(子どもたちにはジョニーさんと呼ばれています)や、商店街(上布田商栄会)、調布市文化・コミュニティ振興財団の協力のもと「たづくり思い出展覧会」開催を目指し、作品の材料集めから制作、文化会館たづくりでの展示までを体験します。

展覧会に作品が展示されたことはあっても、展覧会そのものを自分たちで作る経験は、めったにできないことですね。地域の人たちとのつながりが豊かな「すこっぷ」だからこそ実現した、他にはなかなかない企画だと言えるでしょう。

 

取材したのは展覧会の設営当日。それまでには、地域の商店街に出かけて行き、作品の材料となる廃材など不用品を提供してもらいに出かけたり、文化会館たづくりで、財団の人たちも一緒に作品作りをしてきました。

 

展示場所は、文化会館たづくり1階エントランスロビーの一角。個性的な作品が並びます。午前10時、子どもたちと保護者のみなさんがロビーに集合しました。今回の企画の発案者であり講師でもあるジョニーさんから、今日の流れについて説明がありました。

「今日は、みんなが作った作品で展覧会をします。展覧会の準備をする前に、たづくりの中でやっている他の展覧会の様子を見にいきます」(ジョニーさん)

 

ロビーにあるエスカレーターで2階の展示室に向かいました。この日は、調布市福祉作業所連絡会が主催する、市内の福祉事業所で活躍する人たちによるアート作品が展示されている「パラアート CHOFU -fufu(調布-布々)が開催中。展示室内は、個性あふれる魅力的な作品がたくさん展示されていました。

「わ〜!すごい」

「あれはなにかな〜」

 

子どもも大人も、作品が持つパワーに圧倒されました。保護者のみなさんも、純粋に展覧会を楽しんでいます。ジョニーさんは服を試着!一部を除いて着ることができるのも楽しいですね。

続いて、テレビ・映画関係の専門学校の「卒業制作展」にも行ってきました。テレビセットのジオラマや衣装などこちらも見応えあり。つい「遊んでみたくなる」ものがいっぱいで、ここは少しがまんする場面もありましたが、「展覧会ってこんなものなんだ」という認識をそれぞれに持てたでしょうか。

 

「じゃあ、いよいよみんなの作品のところへ行きまーす!」(ジョニーさん)

エントランスロビーの一角、作品が並んでいるエリアへ向かいます。まずは作品の「タイトル」作り。プレートに自分の作品名を書いて、作品横などに貼り付けます。そう、展覧会には必ず作品の近くに作品名や作者の名前などがありますね。

続いて、一人ずつ作品についての発表タイム。

「発表したい人!」とジョニーさんが言うと

「はい!」

「はいはい!」

と手が上がりました。

「これは何という作品ですか」(ジョニーさん)

「『ぼたん』です」(子ども)

「いいね〜シンプル!こんなふうに作るなんてすごいなあ」(ジョニーさん)

子どもたち一人ひとりと丁寧に対話し、ときには照れくさくて言葉がなかなか出てこないときも「すごくかっこいいね。芸術家は多くは語らないんだよな!」「巨匠の登場ですよ」などと盛り上げます。それが子どもも大人も嬉しくて楽しくて、みんな笑顔に。発表ごとに自然と拍手が沸き起こります。

中には「発表したくない」という子や、うしろの方で恥ずかしそうにしている子もいましたが、すこっぷのスタッフやジョニーさんの楽しい促しに、自然と前へ。最後に大人もそれぞれの作品について発表しました。

 

 

最後にむらさきホールで振り返りの時間です。ゼロから作品作りをし、公の場に展示するという貴重な体験。いろいろな人達とも関わることができました。全面的に協力した財団のお二人には、子どもたちから「ありがとうございました」。

 

「展覧会というと静かに行儀よく…というイメージですが、実はもっと自由な発想で展示を楽しめたらと思います。いろんな作品を見ることもまた経験になると思います」(財団・渡部さん)

「体験しながら、遊びながら好きなことが見つかればいいですね。大人として、そういう機会を提供していきたいです」(ジョニーさん)

 

ゼロから作り上げた展覧会。きっと子どもたちの心に刻まれたことでしょう。

 

児童発達支援施設「すこっぷ」では、4月からの新年度親子クラスの利用者を募集中です。地域の人たちと多様な体験をする「クジラクラス」も、まずは親子クラスでお友だちや先生との関わりを経験してから参加するのがおすすめとのこと。入園前、就学前で成長や発達に気がかりがあるという方は、ぜひお問い合わせください。

 

 

 

 

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