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コサイトウが行く!

第16回
「小4の壁」準備したら「自由への扉」に 谷口久美子さん

2016年10月14日 公開

「コサイト」の中に住む、サイのコサイトウです。3歳の娘とパパと3人で暮らしています。

 

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まだまだ1人では何もできない娘。どこに行くにも付き添いが必要だし、身支度や食事など身の回りのお世話で手がかかるけれど、小学生くらいになったらグッと楽になるのかなあ…娘の「ちょっと先」の姿を見てみたいな。

ということで、今回は小学4年生の女の子と小学1年生の男の子を持つ谷口久美子さんにお話を伺ってきました。

 

小学生になると「小1の壁」だとか、「小4の壁」だとか最近よく耳にするけれど、育児って障害物競走なの!?ちょうどその年齢のお子さんを持つ谷口さんに、いろいろ教えてもらうことにしました。

 

小学生の1日

 

 

谷口さんご夫婦は共働きで、谷口さんもフルタイム勤務です。貴重なお休みの日にご自宅にお邪魔しました。

 

あれ、息子さんはどちらに? 

「お友達のおうちに遊びに行ってるんです」

そっか、1年生にもなればママが付き添わなくても1人で遊びに行けるようになるのよね。

おだんごヘアのお姉ちゃんは、3歳からダンスを続けています。10歳でダンス歴7年なんだって!

 

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ダンスは週に2日ほどレッスンがあり、ママが不在の平日レッスンは、下校後、家で支度をして一人で電車に乗って通っています。

谷口家の1日は、6時にスタート。谷口さんが一番に起床、6時半に子どもたちが起きて、ご主人が一足先の7時に出社します。子どもたちの朝食を見届けて、7時半には谷口さんも出社するので、登校時間である8時までの30分は子どもたちだけで過ごします。

放課後、弟くんは学童クラブへ行き17時過ぎに帰宅。お姉ちゃんは習い事や、学校の友達と遊んで過ごします。19時過ぎに谷口さんが帰宅、19時半過ぎに夕食をとって、子どもたちは22時過ぎに就寝です。

 

「土日も子どもたちの用事にお付き合いすることも多いので、私だけの時間を確保したいですね。可能であれば週に1日は丸々欲しいくらい(笑)」 

資格の勉強や、趣味のランニングにもっと時間を割きたいというのがホントのところ。でも、今は子どもとの時間を最優先にしようと決めています。

「小学生時代って、子どもの成長において大事な時期だと思っています。しっかりと見守りたいから、子育てと仕事の比率は子育てが6割と高めです」

 

 

 

第一子の「小1の壁」

 

 

最も分厚そうな、「第一子の小1の壁」。初めての小学校生活となったお姉ちゃんの時は、放課後の過ごし方が心配で様々な対策を立てたようです。

 

まずは、通う小学校の選択から。ちょうど学区を選択できる越境エリアに住んでいたため、家と学童クラブの距離が短く、街の中心に向かって登校できる小学校へ学区変更をしました。定員に余裕があり、確実に入れる学童クラブだというのも決め手でした。

 

1人で過ごす時間については、こんな対処法を。

「娘が1年生の時は、学童クラブ終了時間である6時までに毎日帰宅することが難しかったんです。学童クラブから帰宅後1人で留守番させるのは不安だったので、英語教室などに通わせていました」

 

平日は1人で通うことになるので、通学路の途中にある教室を選んだのがこだわりです。なるほど、毎日行き来している生活圏内なら親も子も安心ですよね。

避けて通れない留守番についても、年長児の頃から練習を積んだそう。

「例えば、一緒に帰宅した際に鍵を開ける練習をしたり、買い物に出ている1時間ほど子どもたちだけで留守番をしてもらったり、ということを繰り返しました」 

谷口さんピン

谷口家の子どもたちは、元々お留守番に抵抗がなかったというのもあり、今ではむしろ自由に家でくつろげることに味をしめた様子。お留守番がすんなりできるようになるかどうかは、子ども自身の性格にもよるのかもしれませんね。

 

3年生になってから、土曜日に行っていたダンスレッスンを水曜日に変更。行きはお友だちと一緒に子どもたちだけで、帰りはファミリー・サポート・センターの協力会員さんにお迎えをお願いしました。

 「一緒に行くお友達がいた、というのが良かったですね」

最初はお友達と一緒に電車で通っていましたが、慣れてきた最近は一人でも平気になりました。 

「自立とは、頼る先を増やすこと」って聞いたことあるけれど、お友達の力が一人で行動する原動力になっていたのですね。

 

平日は週5で学童クラブに通っている小学1年生の弟くんの場合は、留守番の時はだいたいお姉ちゃんも一緒にいてくれます。おかげで「小1の壁 弟くんバージョン」は難なくクリアできたそうですよ。

 

 

 

一番違いを感じた「夏休み」

 

 

4年生の1学期を過ごしてみて分かったことは、「学童クラブに行っても行かなくても、平日の行動スケジュールはほとんど変化なし」ということ。

大人の目の届く場所で過ごす、という環境を手放してみて最も違いを感じたのは夏休みだったと言います。

そこで、1人の時間が長くなる夏休みに備え、1カ月前から過ごし方を家族みんなでプランニングしました。

「私たち夫婦の両実家にそれぞれ1週間ずつお泊りさせてもらえたので、とても助かりました」

 

初めて自由に行動できる夏休みを手に入れたお姉ちゃん。どんな風に過ごしていたのかしら?

「ダンスのレッスンが終わったら、ママが帰ってくるまでは家の中でクーラーかけてゴロゴロしてたの(笑)暇だったな~」

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谷口さん、思わず苦笑い。5年生の夏休みは、さらにできることが増えているだろうし、楽しく過ごせるよね、きっと。

 

 

親が思うより成長している

 

 

小学4年生の秋を迎えた今、俗に言われている「小4の壁」についてどう思いますか?

「学童クラブの対象が小学6年生まで拡大したこともあり、なんとなく不安で学童クラブに申し込んだんです。うちの子、特段しっかりしているタイプでもないですし」

しかし、申し込んだ際の所長面談で

「学童クラブに入れることが、本人にとってプラスかどうかは分からない。友達と遊んだりする『放課後の自由』を奪ってしまうので、弟さんが慣れたら辞めるという選択肢もあると思います」

と言われてハッとしました。

実際、4年生になってみたら、「自由に過ごしたい」と言い出したお姉ちゃん。性格的にも家で自由に過ごすことを好むだろうと予想していたのもあり、弟くんが学童に慣れたのを確認してから、お姉ちゃんだけ辞めました。

「小3と小4では、子どももぐっと成長していると感じます。なかなかできなかったことが急にさらっとできるようになったり、親が思っている以上に子どもの成長って早いんですよね」

 

棒高跳びのように、しっかり助走をつけてポンっと飛んでみたらあっさり越えられた、そんな印象だったようです。

 

 

取材を終えて

 

1年後のことを、今の子どもの状態を元に考えると不安だけれど、1年後は子ども自身も成長しているんですよね。できる範囲で準備を重ねて、あとは子どもの力を信じてやってみる。親だとつい、不安が先に立ってしまいますが、子どもが「できるようになるスピード」は予想以上に早いようです。

 

それでは、次回もお楽しみに!

執筆者 コサイトウ

コサイトウ

コサイトの中に住む、サイのコサイトウです。3歳の娘とパパの3人で暮らしています。 緑豊かで、人があったかい調布が大好き!もうちょっと娘が大きくなったら、「自分時間」も大切にしたいなあ。

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