調布子育て応援サイト コサイト

調布市の行政、民間の子育て情報が一つに。 子育て中の人とまちをつなぐポータルサイト

学校でも塾でもない、もうひとつの学び「子ども大学たま」

2026年3月6日 公開

2026年3月1日、仙川の白百合女子大学で行われた「子ども大学たま」の学長特別ゼミ&修了式を取材しました。

 

子ども大学たまとは、大学を拠点に小学4年生から6年生の子どもたちが1年を通して“本物の学問”に触れる学びの場です。国籍や居住地域を問わず、多様な子どもたちがともに学べる場であることも大切にしています。掲げている柱は、好奇心を育てる「はてな学」、地域を知る「ふるさと学」、生き方を考える「生き方学」。さらに、理系と文系を横断するアートの視点も重視し、第一線で活躍する専門家が講師を務めます。

「子ども大学たま」の小林学長が一人ひとりに修了証書を手渡します

修了式では少し緊張しながらも誇らしげな表情で修了証書を受け取る子どもたち。会場には1年間学びを重ねてきた達成感が漂っていました。今年は「子ども大学たま」設立5周年の節目。これまでの歩みを振り返る記念映像も上映され、歴代講師からのエールも寄せられました。子どもたちの学びが多くの大人たちに支えられてきたことが伝わります。

 

映像の中では、初代学長の榊原洋一先生の言葉も紹介されました。
「大学は、まだ答えのないことを学ぶ場所。子ども大学ではその最先端の話が直接聞ける。」

また、谷川俊太郎さん作詞、谷川賢作さん作曲による校歌も紹介され、賢作さん自身が映像の中で弾き語りを披露する場面もありました。校歌の中には「まだ知らない、まだわからないからおもしろい」という子どもの心をそのまま映し出すような一節もあります。

子どもに最前線の学びを届ける——そんな思いが、子ども大学たまの活動の根底に流れています。

 

これまでのテーマは、たとえば人工衛星を通して地球環境を考える授業や、即興で音楽をつくるアートの授業、教室を飛び出して多摩動物公園での体験学習など、実に多様です。

2025年第4回授業、多摩動物公園にて

「小学生でも、学問の本質に触れる機会があれば、必ず応えてくれます」
と話すのは「子ども大学たま」学長の小林美由紀先生。

修了式当日の5周年学長特別ゼミでも、その光景が広がっていました。小林先生が問いを投げかけると、教室のあちこちから手が挙がります。指名されると、少し考えながらも自分の言葉で答えようとする子どもたち。「どうして?」「それはなぜ?」と問いを重ねながら進むやり取りが印象的でした。正解を覚えるよりも、自分の頭で考え、問い続ける力を育てたい——子ども大学たまのその思いが、すべての授業に通底しています。

 

設立のきっかけは15年ほど前。他地域の子ども大学の取り組みに感銘を受け、「地元にもこんな場を」と5年前に、仲間と立ち上げました。初年度の参加者は約20人でスタート。クラウドファンディングで62名の支援を受けながら歩みを重ね、これまでにおよそ300人の子どもたちが参加してきました。場を提供し、学生ボランティアも協力する白百合女子大学の存在も大きな支えです。子ども大学たまに参加した卒業生や保護者もボランティアで参加しています。今後は持続可能な運営を整えながら、より多くの子どもたちに機会を届けたいといいます。

 

保護者からは「家庭での会話が増えた」「ニュースへの関心が高まった」といった声もあるそうです。学校や塾とは違う、もうひとつの学びの場。正解を覚えるだけでなく、自分の頭で考え、問い続ける経験は、変化の大きい時代を生きる子どもたちにとって確かな土台になるのかもしれません。

 

2026年度も、伝統芸能やスポーツ、医療、歴史、宇宙などさまざまな分野の専門家による授業が予定されています。授業の詳細は今後、子ども大学たまの公式ホームページで順次紹介される予定です。

なお、ご興味のある方は、こちらから先行申し込みも受け付けています。

多摩動物公園飼育職員による講義
ページトップへ