小学校に入学したばかりの息子がいます。どちらかというと落ち着きがない方なので、きちんと席について授業が受けられるかどうか少し心配です。最近よく「小1プロブレム」という言葉を聞きますが、入学後しばらくは気をつけたほうがいいのでしょうか。(6歳男の子のママ)
(回答:教育支援コーディネーター 吉本裕子さん)
気になる場合は相談を
一般的に「小1プロブレム」とは、小学校入学直後の子どもたちに「話が聞けない」「つい手が出てしまう」「授業中立ち歩く」といった、学級が落ち着かない状況などを指します。
以前は、4月から5月ごろまでには教師の指導などによりおさまっていたのですが、最近はいつまでもおさまらない傾向にあります。
それには、いくつかの原因があると考えられています。
ひとつは本人の特性によるものです。
平成24年度に文部科学省が全国を対象に行った調査によれば、発達障害がある、またはその傾向があると思われる子どもたちは、児童全体の6.5%という結果が出ています。この数字自体は10年前の調査とほとんど変わりません。しかし、学年別に見ると小学1年生は9.8%、2年生では8.2%。1クラスに1人から2人はいることがわかり、低学年のクラスで高い割合を示していることが明らかになりました。
この状況で、最も大切なことは、そういった特性を持つ子ども1人1人に適切な対応をすることです。
発達障害は早期に見つけて対応することで、ずいぶんと状況が改善します。そして学校現場での対応も研究が進んでいるので、わが子について気になることがある場合は、ぜひご相談ください。
発達に特性のあるお子さんの場合は地域の小学校に在籍しながら、特別支援教室で指導を受けることで、安定する場合もあります。調布市の教育支援コーディネーター室では、保護者の方からの相談を受け付けています。
「小1プロブレム」の原因は他にもあります。次回公開の「お悩み相談室」で詳しくご紹介しますのでそちらもぜひお読みください。