酒と肉が主食の編集部員トクダです。熊本ではまだ地震がおさまらず、多くの方が避難所で不安な日々を過ごされています。他人事ではありませんね。
先週土曜日は毎年恒例となった「調布市防災の日」。末っ子が通う小学校でも避難訓練や講演会、避難所設営訓練や防災訓練など、様々なイベントが行われました。熊本地震のこともあり、今年はひときわ参加者が多かったようです。
特に今年、うちの学校では、「実際に学校が避難所になったらどんなふうになるか」を想像できるよう、「その時」のために学校に備えられている様々な備品を触ったり、「仮設トイレ」を組み立てるなど、参加者がリアルに体験できる工夫がいっぱいでした。
校長先生ナイス!
地震が起きたとき、わが家の避難所はどこか、みなさんご存じでしょうか?調布市では市内小中学校と都立高校、32か所を避難所として指定しています。
地震はわが家にいるときに起きるとは限りません。お散歩や買い物中に地震が起きたら…そんなことも想定して、日頃からよく行く場所の近くの小中学校の位置は確認しておくとよいかも。家族が別々の場所で被災した時に、集まる場所を決めておくのが大切ともよく言われますね。
調布市では学校が避難所になった時のために、各学校で「避難所運営マニュアル」というものを作り、その地域の実情に合わせて地域と行政が連携できるよう、開設方法や生活ルールなどを決めています。ここまでやっている自治体はなかなかないそうです。
が、いかにマニュアルが立派でも、
「実際に地震が起きたら、何一つマニュアル通りには進まない」というのが、うちの学校の講演会でお話ししてくださった防災士、佐藤さんのお言葉。佐藤さんは陸前高田市で避難所運営に関わり、今も避難所で生活されています。実際に経験された方のお話は具体的で重く、胸に迫りました。
その時一番力になるのが「人のつながり」なのだそうです。助け合える、迷惑かけたり掛け合ったりも「お互い様だよね」といえる、そんな関係がある地域は強い。それってまずは「日頃から顔を知ってる」ってとこから始まるのではと思います。
うちの学校では、午後は地区協議会の方が中心になってスタンプラリー形式防災訓練を行います。回るとお菓子がもらえるので、子ども達の参加率は抜群!煙ハウスや消火活動体験など、楽しみながら防災について考えるきっかけになります。中心になって活動してくださっている地域の消防団、地区協議会の方々には頭が下がります。
その防災訓練の列の中に、旧甲州街道沿いにある、調布市障害者地域生活支援センター「ちょうふだぞう」の職員さんと利用者さんの姿もありました。災害があった時、「ちょうふだぞう」の方々もうちの学校に避難してこられるので、こういう機会に学校を体験してもらい、地域の人にも知ってもらおうということで毎年ご招待しているそうです。
わが家には発達障害の子が2人おり、東北地震や今回の地震でも「発達障害の子が避難所に入れない」等の報道が身につまされて感じていましたが…自分の地域のこんな対応に少し心が楽になりました。
今年の防災教育の日は終わりましたが、学校は「学校公開」や「運動会」などでしょっちゅう一般の人が見に行ける機会があります。まだ小学生がいないご家庭は、ぜひぜひ何かの機会にご近所の小中学校を見に行ってみては。よくよく見るといろんなところに「避難所になったとき」を想定した工夫がありますよ。