食事中、気が散って立ち歩いたり、遊び始めたり。ちっとも食事が進みません。(2歳の男の子のママ)
(回答:上石原保育園保育士 徳田武史さん・沼澤弥生さん / 下布田保育園保育士・田村明子さん)
せっかく作った食事、最後まで食べてほしいですよね。とはいえ、無理強いは逆効果。まずは子どもが落ち着いて食べられる環境になっているかどうか、見直してみてください。それでも集中できないようなら、ダラダラ食事を続けず、片付ける勇気も必要です。少しずつ、食事のリズムも身につけられるといいですね。
お皿に乗せる量は適切ですか?
たくさん食べて欲しいからと、初めから多めによそっていませんか。食事に集中してもらうには、最初にお皿にのせる量を少なめにするのがコツ。一品一口ずつでもいいのです。満腹感が足りない時は、その後におかわりをよそってあげれば良いでしょう。
子どもが食事に集中できる環境のチェックを
食事中に立ち歩くという悩みもよく聞きます。足がブラブラしていると安定せず、集中力が途切れやすいので、椅子の高さのチェックを。保育園では、足が床につかない子どもには、牛乳パックで作った台を使うなどして、高さを調整しています。また、テレビのつけっぱなし、家事をしながらの食事なども集中力を欠く要因です。食事の環境を少しずつでも見直してみてはいかがでしょうか。
それでも気が散る場合は、どこかで線引きを
それでもなお、遊び始めるなど気が散ってしまう場合は、約束事を決めてみてください。「遊ぶなら、もうご馳走様にしよう」「あとこの一口だけ頑張って食べたら遊んでいいよ」といったやり取りを根気よく続けるのです。何度試してみてもだめなようなら、思い切って片付けましょう。
また、時間を区切ることもひとつの手です。保育園では、時計の数字の部分に動物のシールを貼るというアイディアが大ヒット。
「時計の針がちょうちょのところにきたら食事はおしまいね」と伝えておくと、その時間までに頑張って食べようとすることもあります。動物などのマークがあることで、数字が読めない子どもにも分かりやすいのでしょう。子どもなりに時間の見通しを持てるので、スムーズに動くことができるようです。
このアイディアは、食事の時間だけでなく、お出かけの支度やおもちゃの片付けなど、あらゆる生活シーンでぜひ活用してみてください。
今日うまくいかなくても諦めない
子どもは日々、成長しています。ご紹介したアイディアも、今日はうまくいっても、明日はうまくいかないかもしれませんね。でも、もしかしたらうまくいかなかった方法も、急にうまくいくようになる場合もあるでしょう。絶対にこうしなきゃダメと気負うことなく、のんびり、いろいろなやり方をぜひ工夫してみてくださいね。