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育児と介護が同時進行「ダブルケア」当事者の会

2019年10月28日 公開

「ダブルケア」という言葉をご存知ですか。子育て中の人が同時に親世代の介護も担っていることを指した言葉です。子育てだけでも大変なのに、ある日突然「介護」がやってきたら…そこには経験したことがなければ知り得ないであろう「大変さ」があります。

そんなダブルケアの当事者同士が日頃の思い、不安や気がかりなどを語り合う「おしゃべりの会」が、10月23日に調布市の金子地域福祉センターで初めて開催されました。

これまで調布市内では、介護をしている人=ケアラーの交流会はあったものの、育児と介護のダブルケア当事者は互いに出会う機会がほとんどなく、情報も乏しい中、孤軍奮闘しているケースがほとんど。

当事者で本企画の提案者でもあるAさんもその1人。子育てをしながら遠方に暮らす親の介護に奔走する「遠距離介護」真っ最中。遠くに暮らす両親の様子も把握しにくい中、小さい子ども連れで出かけることも難しく、介護が始まった当初は預け先を探すのも困難を極めたといいます。

開催当日、当事者9人が参加。ある日突然やってくる親の介護、子育てと介護、さらには夫の単身赴任、遠距離介護、自身の病気、子どもの不調など多様な条件が重なるなどさまざまな状況にあり、一人ひとりのご苦労は尋常ではありません。子育ての情報と介護の情報はあるものの、同時にそれらを利用する場合、手続きもそれぞれで煩雑なことも課題だという意見が多く聞かれました。

「高齢出産でなくても、親が若くても介護は突然やってきます。命に関わる事態でもある親の介護と、今しかないわが子の子育て…どちらかを選ばなくてはならないこともあり、まさに究極の選択なんです」とある参加者の声。参加者同士はみなそれぞれが何らかの体験を持つだけに、話に耳を傾け、共感しあったひとときでした。「1人ではない」と感じることや「心のうちを共有できる」だけでも、きっと助けになることでしょう。

▲小さい子ども連れでの参加も想定し、遊ぶスペースも用意。

当事者が集う会は、育児と介護だけでも忙しい中ということもあり、頻繁な開催は厳しいのが実情。とはいえ「これからも定期的に開催(参加)していきたい」という参加者の思いを共有し、あっという間に2時間の会は終了しました。次回開催は令和2年1月を予定。詳しい日時や場所は決まっていませんが、随時コサイトでもご案内していく予定です。

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