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いっしょに育て隊

第4回
FC東京 権田修一選手
子どもは地域の中で育てたい

2015年5月8日 公開

前回のインタビューで「子どもの可能性を広げたい」と父親としての思いを語ってくれた権田修一選手。FC東京ゴールの守護神として、そして今や日本代表チームにも欠かせない存在です。そんな権田選手が父親になったからこそ、見えるようになったこととは?

 

子どもには、社会の中でいろいろ学んでほしい

 

コサイト サッカー選手ってすごくお忙しいと思っていたのですが、お話を伺うと意外に家族と過ごす時間も持てているようですね。羨ましい限りです。

 

権田選手 でも、僕が家にいることが多いのでどうしても家族で過ごす時間が長いから、毎日の生活が家族3人で完結してしまうところが気になっています。だから、僕がいない日はできるだけ児童館や公園などに行って、いろいろなママたちと交流したほうがいいよって家内には話しています。

 

コサイト そこまで気づけるパパは、そういないです。

 

権田選手 いや、あるときに気づいたんですよ、息子は僕とばかり遊んでいることに。周りに同じぐらいの子どもがいても、僕ばかり見て遊びたがるんですよね。

 

コサイト それはもう、パパの存在感が圧倒的なんでしょうね。

 

権田選手 体も大きいですし(笑)。でも、友だちとおもちゃを取り合ったり、けんかをしたりという経験を通して、社会の中で学ばなければならないことがあるはずです。

 

コサイト 子ども同士でけんかして、失敗して学ぶんですよね。

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権田選手 それから、子育ての悩みって僕には答えられないことも多いです。そういうときは、地域のママたちと仲良くなって、「こんなとき、どうしています?」って聞ける関係が大事ですよね。だから、僕が家にいない日は、どんどん地域に出て行ってほしいなと。

 

コサイト わからないことは、インターネットで調べればいいという人もいますけれど…

 

権田選手 ネットで調べることもありますけれど、お母さん同士の情報交換もすごく大切だと思います。

 

コサイト ご近所付き合いもされているんですか?

 

権田選手 同じマンションの人には、挨拶したり、お話したりしています。お孫さんがいらっしゃるご夫婦からは「うちの孫はこうでね」というお話も聞いていますよ。わが家は、そろそろプレ幼稚園のことが気になり始めているので、同じマンションの人に幼稚園のことを聞いてみたり。

 

コサイト いい感じですね。同じマンション内で声をかけあえるのは、安心です。

 

権田選手 いつも元気に挨拶をしてくれる小学生もいて、気持ちがいいですよ。反対に、挨拶をしても何も言わず、すーっと行ってしまう人もいますけれど。

 

コサイト ええ!権田選手に声をかけられても、ですか?

 

権田選手 サッカーに興味がなければ、サッカー選手だとわからないものですよ。

 

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調布はすごく応援してくれている街

 

コサイト そういう意味では、調布市での認知度は高いと思います! 

 

権田選手 ファンの方が多くで…街のあちこちにポスターも貼られていますしね。日本代表に選出されたときは、出資いただいている市にご挨拶に行くのですが、調布市の歓迎ぶりは、特にすごいです。え〜と、たづくり…でしたっけ。

 

コサイト 調布市文化会館たづくりです!

 

権田選手 そうそう、その「たづくり」で、ちょっとしたステージでセレモニーをしてくださったりして。人もたくさん集まってくれて…。すごく応援してくれる市だという印象が強いです。

 

コサイト 実は私、以前、権田選手を始めとする皆さんが、調布市内の小学校に来てくださったときにも取材班に同行したことがありまして…。

権田選手 そうだったんですか!印象的だったのでよく覚えています。芝生がある小学校だったのですが、あの日は雨だったので芝生でサッカーができなくなってしまったんです。すると「え〜!芝生でサッカーしたいよ〜!」って。何というか、子どもたちの様子からとても強い「意欲」を感じたんですよね。

 

コサイト そのときの権田さんの子どもたちと接する様子が、とても印象的でした。伝えたいことをしっかり伝え、子どもたちの心をしっかりつかんでいたように思えました。将来は監督さんになったりして…?

 

権田選手 いや、ゴールキーパーコーチがいいなって思っています。ゴールキーパーには専門のコーチがいるんです。

 

コサイト ゴールキーパーコーチですか。いずれにしても、指導者としての道も見据えていらっしゃるのですね。現FC東京監督のマッシモフィッカデンティさんも、素晴らしい指導者だと伺っています。

 

権田選手 人間性が素晴らしい方だと思います。厳しくすべきところはとても厳しく、でもその厳しさは「今この選手には厳しさが必要」と判断してのことのようです。ときには選手の様子を見て「今厳しくするともっと落ちこんでしまうだろう」とか「励ました方がいいだろう」とか、きっとそんなところまで感じて指導しているのではないかと。

 

コサイト 子育てにつながるようなお話ですね。権田さんは日本代表にも選ばれました。現監督のヴァヒド・ハリルホジッチさんも、とても評価が高い監督さんだそうですね。

 

権田選手 過保護ではないところが、うちのマッシモ監督と共通するところです。僕の中では、こういうお父さんだったら、子どもはいろいろな意味で強く育つのだろうと思います。

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コサイト 監督というお仕事は、教育的な視点もきちんと持っているかどうかも大切なのでしょうね。そして、権田さんもいずれはゴールキーパーコーチになりたいと。

 

権田選手 ゴールキーパーは他の選手とは練習メニューが違うので、専門のコーチが必要です。世界と比べたとき、日本のゴールキーパーはまだまだ劣るところがあります。僕が現役のうちにとにかくいろいろな経験をして、40歳を過ぎて…45歳ぐらいになったら引退してコーチになりたいです。ちょうど自分の子どもと同じ年頃の選手を育てるイメージですね。

 

コサイト 現役の権田選手の活躍もまだまだこれからが楽しみですが、その後まで楽しみになってきました。期待しています!

 

執筆者 権田修一(ごんだ しゅういち)

権田修一(ごんだ しゅういち)

FC東京のゴールキーパー。中学生のときからFC東京U-15へ加入。2007年からは高校に在学しながらトップチームに正式に昇格。同年12月のアジアカップ最終予選に向けたA代表に初選出。以後、数々の代表に選ばれ、2014年FIFAワールドカップブラジル大会でも代表入り。チームでは2015年から背番号「1」。ハリルホジッチ監督のもとでもA代表に選出。

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