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いっしょに育て隊

第35回
ハローワーク府中・調布国領しごと情報広場 中野匡貢さん・五十嵐遵子さん
ママの「働きたい」を応援します(前編)

2016年11月11日 公開

出産や子育てをきっかけにいったん仕事を辞めたり、子どもがいることで前職を続けることが難しくなり、働き方を変える必要に迫られたり。

もう一度働き出すためには勇気もいるし、生活のためにいますぐ働きたいけれど、何をどうしていいかわからないということもあるでしょう。

 

女性はライフステージによってシフトチェンジする機会が多いもの。あらためて「働きたい」と思ったとき、頼りになるのが「ハローワーク」です。

 

調布市内には国領に、ハローワーク府中が運営している子育てママ専用の相談スペース「マザーズコーナー」があります。働きたいママ、ひとりひとりに徹底的に寄り添い、サポートする「ハローワーク府中 調布国領しごと情報広場」の中野匡貢さんと五十嵐遵子さんにお話をうかがいました。

 

子どもと一緒に、気兼ねなく利用できる「ハローワーク」

 

 

コサイト 「ハローワーク」というと、なんとなくハードルが高いと感じている人も多いのではないでしょうか。

 

中野 はい。「敷居が高く利用しづらい」というイメージはあるかもしれません。そこは私達も意識しておりまして、少しでも気持ちよくご利用していただけるよう、皆さまへの対応には十分配慮するよう心がけております。

 

コサイト 「マザーズコーナー」はとくに子育て中の女性に特化したスペースですよね。このような場は都内でも珍しいのでは?

 

中野 多摩地区では立川を拠点に3カ所、23区には渋谷を拠点に5カ所(※)にありますが、各ハローワークすべてに設置されているというものでもありません。

 

コサイト 調布にそんな施設があるということは…私たちはラッキーなのですね。

 

中野 「子どもが騒いでしまったらどうしよう」と考えて、一般のハローワークには行きづらいこともあるでしょう。でも、ここはそんな心配はありませんから、ぜひご利用いただきたいです。

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コサイト この施設を利用できる居住エリアは決まっているのでしょうか。

 

中野 いえ、ここは世田谷、狛江、府中、三鷹、稲城、多摩などからもいらっしゃいます。

 

コサイト 調布の人限定ではないのですね。

 

五十嵐 はい、どなたでも利用できます。マザーズコーナーにはキッズスペースがありますから、お子さま連れでも安心して利用できます。たとえば1人のお子さんが泣いていても、利用者同士それぞれ「ママ」ですから、「お互い様だものね」と温かい目で見ることができます。

 

コサイト それは、本当にありがたいことですね。

 

※マザーズハローワーク(立川、渋谷、日暮里)、マザーズコーナー(国領の他、大森、池袋、船堀、八王子、町田)があります。

 

幼稚園教諭からマザーズコーナー担当への道

 

コサイト 五十嵐さんご自身も「働くママ」なのですよね。お仕事はずっとこのハローワークで…?

 

五十嵐 いいえ、大学卒業後は幼稚園の先生として働いていました。

 

コサイト ええ、そうなんですか!五十嵐さんのはじける笑顔の原点はそこに…?

 

五十嵐 自分が幼稚園の頃の先生に憧れ、目指した仕事でした。とはいえ、幼稚園の先生というお仕事は時間的にも肉体的にもとてもハードだったのです。出産を機会に続けることができなくなり辞めました。その後「医療事務」の仕事についたのですけれど。

 

コサイト 大きくシフトチェンジしたのですね。

 

五十嵐 ええ。でも、それまで子どもたちと一緒に身体を動かしていた職場から、終日デスクワークという仕事に変わり…私はやっぱり子どもの近くにいたいのだと感じる日々でした。勤務先が総合病院でしたので、ある日「そうだ、ここには小児科がある」と気づきまして、異動願いを出し、6年目にようやく小児科の医療事務につくことができました。その後6年ほど働きました。

 

コサイト 子どもと接したいと…?

 

五十嵐 そうです。子どもたちの近くで働ける幸せをかみしめていました!その後、当時住んでいた八戸のハローワークの「パートバンク」で働いた後、東京へ引っ越すことになり、平成16年からハローワーク府中で働き始めました。その後平成21年に国領でマザーズコーナーを開設することになったのと同時に配属になり、以来ずっとここにおります(笑)。前職もこの仕事も、子育て中のママの支援ということで、子どもたちのそばで働いていることには変わりないというわけです。

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子育てという「ブランク」と再就職への不安

 

 

コサイト マザーズコーナーはいろいろな方が利用していると思いますが、たとえば子育てでブランクがあって再就職をしたいという方も多いそうですが。

 

五十嵐 そうなのです。独身のころは残業や休日出勤もと働いてきたものの、子育てとの両立に都合のよい求人が果たしてあるのかと、不安を感じている方は多いと思います。

 

コサイト たとえば駅が近いとか、残業なしでとか…働く日数や時間も少なめから始めたいと思う人も多いでしょうね。

 

五十嵐 ええ。それに、いざ就職活動をするにも、履歴書や職務経歴書などの作成の仕方に不安があったりもします。「マザーズコーナー」では、専任相談員の個別担当制による一貫した相談で「仕事と育児・家事を両立するための就職プラン」をアドバイスさせていただいています。

 

コサイト 保育園に預けられないという現実的な問題もあります。そこはどうクリアしていけばいいのでしょう。

 

五十嵐 たとえば、保育園の中には「一時預かり」を実施しているところもあります。フルタイムでなければ、この「一時預かり」を活用して働くことが可能です。また、いざというときのために、病児病後児保育やファミリーサポートセンターの登録なども提案しています。

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子育てと仕事の「両立」を目指して

 

コサイト 仕事と子育ての両立のためには、工夫や努力も必要だということですね。五十嵐さんも苦労したご経験はおありなのでは?

 

五十嵐 はい、自分だけで抱え込むのはとても無理だったと思います。医療事務の仕事をしていたころ、月に5日ぐらいは深夜まで働くこともありました。そんなときは、私の母に助けてもらうなどして乗り切りました。いろんな人に助けてもらって、働き続けてこられたと感じています。

 

コサイト 働きたいと思えば、行政サービスや民間のサービスなどいろいろな選択肢もあるのですよね。それぞれが、自分の条件や状況に合った仕事を見つけられたらいいですね。

 

五十嵐 マザーズコーナーには、「子育てママ限定」の求人も多数届いています。時間帯など、子育て中の人たちに働きやすい求人ですので、ぜひ利用していただきたいと思います。

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子どもと一緒に気兼ねなく仕事探しができる「マザーズコーナー」。仕事と子育ての両立の大変さを知っているスタッフがサポートするからこそ、確実な仕事探しにつながっているようです。後編では、このマザーズコーナーのきめ細やかな支援についてもうかがっていますので、どうぞご期待ください。(撮影・楠聖子 取材・竹中裕子)

執筆者

東京労働局ハローワーク府中「調布国領しごと情報広場」マネージャーの中野匡貢(なかの・まさつぐ)さん(写真左)と、就職支援ナビゲーターの五十嵐遵子(いがらし・じゅんこ)さん(写真右)。

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