子どもたちに寄り添った療育を行う児童発達支援施設「すこっぷ」には、ユニークな表現療育が特徴のクジラクラスがあります。すこっぷにおける表現療育とは、面白い大人との出会い、さまざまな表現との出会いを作る場。成長発達に特性がある子どもたちにとって、貴重な体験の機会となっています。

 

利用できるのは障害福祉サービス受給者証を取得済みの3歳から6歳までの子ども。毎週水曜日と土曜日の2回、年間を通して参加するクラスで、水曜日はプログラミング、リトミック＋インプロ（即興演劇）をそれぞれ2回ずつ。土曜日は主に地域で活躍しているさまざまな職種の人が月替りで講師を担当し、身体を動かしたり、街に出て交流したり、音楽、工作などを行っています。

 

実際に利用している人たちは、どのように感じているのでしょう。クジラクラスを利用している保護者のみなさんにお話を伺いました。

 

表現療育を続けることの良さとは。

 

「療育は、成果はすぐには見えづらいですが、根気よく通っていると子どもの成長に、ふと気づかされることが多いです。すこっぷの良さは、相談したことをすぐに療育に反映してくれるところでしょうか。少人数なところも魅力です。子どもが何に興味があるのか、いろいろと経験する中で親も初めて知ることもあったり、苦手なことでもみんなとやるとでき出来たりして。子どもが関心のないテーマでも、それを体験することでわが子の特性や対応の仕方に気づけるので、ありがたいと思っています」（兄弟で通っているママ）

 

「うちの子は、慣れるのに少し時間がかかりましたがだんだんと自ら座れるようになり、気づけば工作もできるようになりました。長く通わないと分からないこともあり、諦めかけた時もあったけれど『すこっぷ』はずっと寄り添ってくれるので、通い続けています」（ラッコクラスから通っているママ）

 

「年中ごろから笑顔が増えてきて、ここに通うことが楽しみになってきました。食に興味があるのでクジラクラスには喜んで参加しています。いろいろな経験、人やスタッフとの関わりがあるだけでも続けている意味があると感じています！」（ラッコクラスから通っているママ）

 

「家ではなかなかできないことを経験させてもらえるのでありがたい。実は、ここでで工作しているうちにハサミを使えるようになりました。家ではつい危ないと思ってできなかったので、本当によかったです。すこっぷさんは、とにかくネタが多い（笑）！子どもたちも飽きずに参加できるないので、毎回楽しみにしています」（上のお子さんも通っていたというパパ）

 

「限られていた興味がゆっくりと広がってきました。何より、人にも興味が出てくるようになったのは大きな変化です。おかげで幼稚園生活もスムーズ。ここで下地ができたのではないかと思っています。偏食もあるけれど、調理体験の時間にみんなで作ると、なんと食べることにチャレンジするようになりました。変化が嬉しいですね。そしてとにかく『すこっぷ』はアットホーム！」（ラッコクラスから通っているママ）

 

「親子で参加すると、子どもの成長も発見できます。今の悩みをすぐ相談できるのがとても心強い。親が思っているより子どもが楽しんでいるのが驚きです」（双子で1歳10カ月から通っているママ）

 

このように、いろいろ体験できるクジラクラス。特に印象に残った、面白かった体験を尋ねてみると「フェンシング」「食（調理体験）」「歌舞伎」「アルミホイルをたっぷり使った造形」という声が出ました。たしかに家ではなかなかできないことですね。

 

みなさん「いろいろな方が講師として来てくださるので、工作一つをとっても発想の違いがあって面白い」「子どものイマジネーションをこじ開けてくれるようなアプローチが魅力。たくさん褒めてくれるので子どもも嬉しそう」と、クジラクラスに入って満足している様子。お話をうかがっている間も、保護者のみなさん同士も仲が良さそうな雰囲気が伝わってきました。

 

やはり、幼いころから様々な表現に触れることは大切ですね。家ではできない体験ができるのはとても魅力で子どもたちの将来を豊かにしてくれそう！このようなクラスを実現しているのは、すこっぷが日頃から地域の人たちと丁寧に関わり、つながりを作っているからこそですね。

 

すこっぷでは1年間を通して表現療育のプログラムを実施。通常の療育とは異なる、参加した子どもたちが自分の好きな表現方法を見つけてくれるような内容を用意しています。さらに毎月最終土曜日は「食」をテーマにした療育を行います。

 

令和３年度前期（4月から9月まで）に講師として参加するアーティストやクラスの詳細についてはすこっぷにお問い合わせください。