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せんがわ劇場で過ごす、親子の特別なクリスマス

2019年12月25日 公開

2008年の開館以来、毎年開催されている、調布市せんがわ劇場(以下、せんがわ劇場)の「親と子のクリスマス・メルヘン」公演。“大人と子どもが一緒に楽しめる公演”をコンセプトとした、演劇公演です。

2019年の上演作品は、宮沢賢治の童話『銀河鉄道の夜』を題材にした「銀河鉄道のよる」(12月19日(木)~12月25日(水)、全10回公演)。せんがわ劇場は初めての5歳の息子と観に行って来ました。

▲ロビーの壁には、物語の重要アイテムである「カラスウリ」の説明が

劇場に足を踏み入れたときから、もう銀河鉄道の世界が始まっています。ロビーに長く伸びた線路をたどってホールに入ると、天井は布でできた真っ白なカラスウリの花でいっぱい。思わず親子で「すごい、きれーい!!」とはしゃいでしまいました。

 

子ども用の座席クッションを貸してもらい席に着くと、いよいよ「銀河鉄道のよる」が開演。舞台と客席には境がなく、地続きになっているため、客席も一緒に銀河鉄道に乗り込んでいるような感覚です。

 

間近で繰り広げられる役者さんの演技や歌、演奏。幻想的な照明、映像…生の舞台の迫力に、子どもたちは圧倒されつつも、ぐっと引き込まれている様子。未就学児の息子には難しい部分もありましたが、ひとつひとつの場面がテンポよく、雰囲気も目まぐるしく変わるため、シリアスなシーンではそわそわしていた息子も、次のシーンではすぐ笑顔になっていました。

▲大人は思わずうるっとしてしまう場面も
※写真撮影:青二才晃(せんがわ劇場市民サポーター)

約1時間20分の公演。たくさんの拍手の後に出演者のみなさんが退場し、いよいよ終演かなと思ったところで…「メリークリスマス!!」

サンタクロースが特別ゲストとして登場し、「プレゼントがあるよ、こっちにおいで~!」と舞台上に呼ばれる子どもたち。ちょっと照れ臭そうな子もいましたが、みんなサプライズプレゼントに頬をゆるませていました。

 

今回の公演では、「みんながもっと身近に、もっと手軽に舞台を楽しむことができるように」とヘルプ・プログラムも実施されていました。そのなかで、「視覚障害のある方向け観劇サポートツアー」に一緒に参加させていただきました(※定員に満たないときは、視覚障害をお持ちでない方も参加可能な場合があります)

▲重要な役割を果たす「牛さん」も特別に触らせてもらいました

役者がどこから出たり入ったりするか、プロジェクターがどんな高さに設置されて壁に映像を映し出しているか、楽器はどの位置で演奏しているか…舞台の様子が想像できるよう、スタッフのみなさんが丁寧に説明してくれます。ただ、このツアーは「手で触って、耳で聞いて、舞台そのものを体験するツアー」。説明だけでなく、舞台で使用している小道具や大道具、衣装に触らせてもらえる時間もありました。さっきまで見ていた舞台に出てきたものたちを直接手にして、「これがあのときの!」と息子は目を輝かせていました。

 

せんがわ劇場の「親と子のクリスマス・メルヘン」公演は今後も開催予定。特に土日の公演はすぐ満席になってしまうので、冬が近づいてきたら早めにチェックしてみてくださいね。

 
 

主催の調布市文化・コミュニティ振興財団では、そのほかにも、親子で楽しめるイベントやコンサートなどを多数開催中。保育サービス付きの公演・講座も開催しています。

 

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