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毎年、調布市グリーンホールを会場に行われている子どもたちのための演劇公演。2023年は11月22日(水)に、劇団東少のファミリーミュージカル「白雪姫」が実施されました。
大きなホールで観る演劇は、テレビや動画などとは異なり、子どもたちにとっては貴重な体験になるはず!
劇団東少は戦後間もない1949年に創立され、2024年に75周年を迎える歴史ある児童劇団。開催に先立ち、劇団東少・制作の川島清和さん(以下、川島さん)にお話を伺いました。
――創立からずっと子どもたちのための演劇を続けていらっしゃいますね。
川島さん 劇団として長年「子どもたちに明るい未来を、夢を描いて生きてほしい」という願いを持ち続けてきました。また、ファミリーミュージカルと銘打っている通り、ご家族でご覧いただくことで楽しい時間を共有し、「登場人物の〇〇が好き」「あの場面が面白かったね」など、会話が弾む機会になれば嬉しいです。
――かなり本格的なミュージカルということですね。見どころは?
川島さん 多くのミュージカル作品に携わる方が作っている「音楽」、バレエも取り入れた「ダンス」、そしてオーディションをくぐり抜けた実力派の俳優たちによる「迫真の演技」をぜひ見て、聞いて感じていただけたらと思います。クオリティの高い演出のもと、音響や照明、大道具など細部にわたるまでこだわり抜き、子どもだけでなく、大人にも響く舞台を作り上げています。
子どもたちに「非日常」な時間を―真剣に観て、豊かに感じる
――全国で公演を実施されていますが、子どもたちの反応はいかがですか。
川島さん 子どもたちは、私たちがびっくりするぐらい真剣なまなざしで観てくれます。そして反応が素直なので、大笑いしたり、悲しい場面では本当に涙を流していたり…。「アルプスの少女ハイジ」では、クララが立ち上がる場面で、思わずといった様子で手を叩いてくれることもありました。子どもたちは心が揺れ動くさまを、ダイレクトに表現してくれます。
――演劇体験が子どもたちにもたらすものとは?
川島さん 現代の子どもたちは、SNSやゲーム、テレビなど、画面を通しての体験が増えています。それらにも良さはあるのですが、一方で「人が生(なま)で伝える感動」というのは不滅だと思うのです。目の前で繰り広げられる歌やダンス、演技を通して「非日常」がよりリアルに感じられるのが舞台です。登場人物の息遣いを感じ、その気持ちに思いを馳せることができる。公演当日にはプリンセスの格好で嬉しそうに来場してくれるお子さんもいらっしゃいます。舞台に入り込み、本当に役になりきって楽しんでいるんです。
気軽に観てもらえるための工夫と料金設定
――子どもたちの様子をお聞きすると、ワクワクします!
川島さん ミュージカルは「難しいかも」「入場料が高そう」など敷居が高いと感じている方もいらっしゃるかもしれません。劇団東少では、そんなイメージを変えられたらと主催者の方にもご協力いただき、家族揃って観劇しやすい料金設定にし、わかりやすい、世代を超えた名作を舞台にしています。地元で、普段着のまま来られるミュージカルになっています。ぜひ、気軽に足をお運びください。
――川島さん、ありがとうございました!
小さい子ども連れとなると、会場内での過ごし方も事前にシミュレーションしておきたいところ。調布市グリーンホールも見学させていただきました!
調布駅中央口を出るとすぐ目の前に見えるグリーンホール。会場となる大ホールは、建物の2階です。ベビーカーや車椅子、荷物が多い場合などは、1階のエレベーターを利用しましょう。
主催者である調布市文化・コミュニティ振興財団の五十子(いらご)さんから、メッセージをいただきました。
「本公演の対象年齢の目安は4、5歳ですが、赤ちゃんからどなたでも入場可です。『ちょっと試してみようかな』くらいの気持ちで、構えずお越しください。他にも財団では、親子で参加できる公演を複数実施しています。どれもアートとの距離をぐっと縮める、アートへの入り口になるようなソフトで魅力的な内容です。みなさんのご来場をホールでお待ちしています!」
創造力豊かで現実とファンタジーの間を軽やかに行き来する子どもたち。大ホールでの心動かされる貴重な演劇体験は、その世界をさらに広げてくれるかもしれません。暮らしの近くにあるホールで、子どもも親も気負わずめいっぱい「非日常」を楽しみましょう!