寒くて室内で過ごす時間が増える季節。家にいると、つい子どもに甘いお菓子や飲み物を与える回数が増えてしまう…という方もいるのではないでしょうか。
そこで気になるのが虫歯の問題。ちゃいるど歯科医院の中野潤三郎院長は、「子どもの虫歯を予防するコツは、仕上げ磨きです」だと話します。
親の仕上げ磨きが必要なのは8歳頃まで。子どもが自分で磨くだけでは、どうしても磨き残してしまいます。
「特に磨き残しがちなのが、前歯(表側と裏側及び歯と歯肉の境目)と上の奥歯の外側(頬が邪魔して磨きづらい箇所)、下の奥歯の内側(舌が邪魔して磨きづらい箇所)。家庭でも仕上げ磨きはしているという当院のスタッフでも、自分の子どもを検診に連れてきて染色剤でチェックすると、磨けていないことが多い部分です」
虫歯とは、たまった歯垢(歯の汚れ)の中に潜む虫歯菌が食べ物の糖分を取り込み、細菌から作り出された酸が歯を溶かしてしまうこと。糖分を多く含む食べ物や飲み物は、虫歯菌の大好物。虫歯のリスクを減らすためには、おやつにはできるだけ糖分の少ないお菓子を選び、だらだら食べずにおやつの時間を決めること、歯の汚れを落とすことが大切です。
「朝・昼は自分で磨いて口をしっかりすすぐように。仕上げ磨きは1日1回、寝る前に時間をかけて行うといいでしょう。歯の表面についた汚れ(歯垢)は歯ブラシの毛先を使って取り除き、磨きにくい歯のすき間は、デンタルフロスを使って、歯の側面をこするように動かしてしごきとるのがおすすめ。子ども用のフロスもありますので少しずつチャレンジしてみるといいでしょう」
子どもが歯磨きを嫌がるという話もよく聞かれます。しかし「やったりやらなかったりするのは禁物」と中野院長。
「親にとっても大変な仕事だと思いますが、仕上げ磨きは必ずやるよう習慣化させましょう。膝の上に寝かせると、口の中がよく見えて、親も磨きやすいです。両足で子どもの手と体をおさえて磨くのもひとつの手ですが、歯磨きそのものを嫌がられるようになってしまっては元も子もありません。毎日少しずつでも、できるだけ楽しい雰囲気でできるように工夫をしましょう。例えば、人気のキャラクターが歯磨きをしている映像を見せて、『この子みたいに頑張ろうね』『泣いても頑張ってるねー』『バイキンキン飛んで行ってるよー』『さっぱりするねー』『歯がピカピカになるよ』などと声かけを。大泣きしているお子さんにも『頑張ってるねー』など、必ずプラス思考の声をかけて褒めてあげるといった方法もおすすめです」(中野院長)
虫歯予防は、自宅での仕上げ磨きの習慣化から。忙しい入園・入学シーズンを迎える前に、生活習慣の中に上手に組み込んでいきたいですね。ブラッシングやフロッシングに不安のある方は、専門家へご相談を。子どもが楽しく、安心して通える工夫が満載のちゃいるど歯科医院でも相談に乗ってもらえますよ。