公園などに遊びに行ってお友達ができても、すぐにおもちゃの取り合いになってしまいます。(2歳の女の子のママ)
(回答:上石原保育園保育士 徳田武史さん・沼澤弥生さん / 下布田保育園保育士・田村明子さん)
お友達のおもちゃで遊びたいと思ったら、すぐに手が出てしまうのが2歳ごろの子ども。しょっちゅう起きるトラブルに悩む方も多いと思いますが、こういう時はお友達との関係性を身につけるチャンス。
「お友達のものを取っちゃだめ!」「お友達に貸してあげなさい!」など、ただ叱ったり、無理やり強要したりするのではなく、子どもが自分で行動できるよう話してみましょう。
おもちゃを取ってしまったら
「自分もそのおもちゃを使いたい」という本人の気持ちを、お友達に伝える方法を教えてください。たとえば「これは◯◯ちゃんのおもちゃだから、まず◯◯ちゃんに返そうね」と伝え、「『貸して』ってお願いしてみようか」などと声をかけます。
お友達に「いいよ」と言われたら、自分で気持ちを伝えられたことを褒めてあげましょう。また、「まっててね」と言われたら、「貸してもらえるまで、◯◯して待っていようか」などと伝え、一緒に待ってあげてくださいね。
「貸して」と言われても貸せない時は…
「おもちゃで遊んでいたい」と思うわが子の気持ちに寄り添ったフォローが大切です。たとえば「お友達に貸してあげようか?それとも、もう少し遊んでから貸してあげる?」など、いくつかの選択肢を子どもに伝え、子どもに選ばせてあげます。
そして、お友達に貸すことができたら、「貸してあげられてえらかったね」など、できたことをいっしょに喜びましょう。
そうしたお友達とのやり取りを何回も経験するうちに、「おもちゃを使いたい時は、気持ちを伝えればいい」ということが分かってきます。そうすると、親に促されなくても自分から行動できるようになり、自然とトラブルも減ってくることでしょう。
子どもは何度も同じようなことをやり、そのたびに親が伝えてあげる…その繰り返しが子育てです。少しずつ「どんなふうに伝えたらいいかな」と考えてみてください。
今は大変な時期だと思いますが、子どもの気持ちになって考えられる余裕ができるといいですね。