今週からお子さんが夏休みというご家庭も多いのでしょうか。子どもの頃は大好きだった「夏休み」も親になってから…とくに幼稚園や学校に通うようになってからは苦痛でしかない!というママパパの皆さんもいらっしゃるのでは。でも大丈夫、コサイトは皆さんの味方です!
編集部ナベ親子が、近場で涼しく過ごせるらしいと噂の「調布市実篤公園」に潜入してまいりました。
子連れに優しいお店で、まずはランチ
実篤公園へは、仙川駅からもつつじケ丘駅からもほぼ同じ距離とのことで、行きは仙川駅から徒歩で行くことに。仙川駅から仙川商店街のメインストリートを抜けて桐朋学園方面へテクテク…すると店頭にベビーカーやママチャリが置いてあるカフェを発見!
子連れ歓迎というカフェアンマーさんです。ちょうど昼時ということもあり、まずはこちらのお店で腹ごしらえをすることにしました。私は野菜盛りだくさんのランチプレートを、娘はキッズピザをオーダー。
▲日替わりランチと悩んだ結果、暑いので夏季限定タコライスをチョイス。
子どもはだいぶ大きくなったとはいえ、スプーン一つでパパッと食べられるプレートは子連れママにはありがたい!ご自身も子育て中だというオーナーさんによれば「うちの子どもが好きなメニューが、そのままキッズメニューとなっているんですよ」とのこと。なるほど〜キッズピザは娘も気に入り、あっという間にペロリ。
予想以上にスムーズにランチが済んだので、少しだけ店内で涼ませてもらうことに。
娘は店内に置いてある絵本に夢中です。その間に、カフェのオーナーから、実篤公園では鯉に餌をやることができるという情報もゲット。さあ、娘のお楽しみも一つ増えたことですし、そろそろ目的地に向かいましょうか!
実篤公園へ向かう道すがら、桐朋学園前ではこんなガードレールを発見。
「なんでカボチャなの~?」と娘。その答えは実篤公園にたどり着けば、きっとわかるはず!?
豊かな自然は天然のクーラー? 調布市実篤公園
桐朋学園を過ぎて、東部公民館の前まで行くと…見えました!
こちらは実篤公園入口です。実篤公園とは、文豪・武者小路実篤が晩年の20年間、実際に住んでいた居住地を公園として一般に公開している場所。
高校の現国の授業で名前が出てくるような文豪ゆかりの地というだけで、勝手に敷居が高いと感じていた私。調布市に30年以上住んでいながら実は一度も実篤公園に足を踏み入れたことがなかったのです。今は、小学校1~2年生の道徳の教科書にも武者小路実篤の言葉が取り上げられているようですが…!
公園入口からはうっそうとした森が広がっているように見えます。いったいどんな世界が広がっているのかな?
入り口のところにある受付で、鯉の餌をいただき、蚊除けスプレーをお借りしてシュー。スタンプラリーの用紙もいただいて、いざ、実篤公園デビューです!
園内に入ると、なだらかな下りの散歩道を囲むたくさんの木々が強い日差しを遮ってくれて、少しひんやり。暑い日中なのに、どこかホッとします。湧水が沸いてできた池で、ひとしきり魚に餌やりをしてからさらに進むと、そこには1軒の住宅がありました。
ここは武者小路実篤が晩年を過ごした当時のお屋敷、大切に保存されているのです。まさに「ザ・昭和のお屋敷」という印象。昔のおじいちゃんおばあちゃんのおうちのような雰囲気で、外から眺めているだけでも、何だかタイムスリップしたような気分になりました(土日祝日の11~15時は中の見学も可能、雨天中止)。
仙川駅前のにぎやかで新しい街並みとは対象的な風情です。
旧実篤邸を後にして公園内の小径を進み、トンネルを抜け、階段を上ると、そこは…
雪国…ではありません(笑)、見事な竹林!ここは京都かどこかのお寺なのか?と勘違いしてしまうほど、私なんかはすっかり旅行気分です。
▲「あ、スタンプのおじさんに顔が似てる~!」(両者とも武者小路実篤です)
それにしても、想像以上に楽しい園内めぐり。スタンプラリーをしながら、都内でも珍しい自生している「ヒカリモ」(金色に輝いて見える藻)を見たり、可愛らしい初夏の花々を見つけたり…。「カタツムリがどこかにいそう!」と探し始める娘の姿を眺めながら、駅からさほど遠くない場所に、これだけ豊かな自然が残されていることに改めて驚きました。
博物館・美術館デビューにもオススメ? 調布市武者小路実篤記念館
公園の西側には調布市武者小路実篤記念館があります。5歳の娘でも大丈夫かな…とちょっぴりドキドキしながら入ってみました。
▲展示室の扉が開いた瞬間、博物室特有の静かさにちょっと驚く娘
「子どもにはちょっと難しいかな…」なんて思っていましたが、武者小路実篤の絵画などは子どもでも楽しく鑑賞できました。
▲文豪と知られる武者小路実篤は、絵画も数多く描き残しています。多才ですね!
野菜や花などの自然がつくりだした美にも惹かれ、それを絵にも描き残した武者小路実篤。カボチャをはじめ野菜など、今の私たちにも身近に感じられる絵も多く、「これ枝豆?キュウリ?」と娘もゲーム感覚で楽しんでいます。ガードレールに描いてあったかぼちゃの意味もわかったかな?武者小路実篤が、自然豊かなこの地に住居を構えたのも納得しました。
展示室を見た後は、更に奥へ移動。
▲みんな大好きタッチパネル!公園の四季折々の写真や、武者小路実篤の歴史まで堪能できます。雪の降った実篤公園もキレイ!
娘がタッチパネルに食いついている間に、私は閲覧室に置いてある書籍をパラパラ。出産してからは博物館や美術館もすっかりご無沙汰となってしまっていましたが、こんな近場でアカデミックな時間を過ごせるなんて…感激しました。
最後は、休憩コーナーで「実篤に挑戦!」です。
▲コサイトのキャラクターで、一番簡単に描けそうな「オバチョー」にも挑戦(笑)
前回担当したおでかけ日和に続き、なぜか絵を描く機会が多い私。絵を描くのは苦手と公言しているのですが(涙)。今回も見本を見ながら、なんとか完成。
このような、武者小路実篤のようにモチーフを見ながら誰でもお絵描きができるコーナーが館内には常設。夏休み期間は中学生以下の子どもと保護者が参加できる行事や展示、自由研究サポートもあり、なかには幼児から楽しめるものもあります。
日本が誇る文豪とちょっと距離が縮まり、涼しくアカデミックな時間を娘と過ごすことができました♪
【所要時間】
仙川駅に12時ころ到着。5分ほど歩いてカフェ・アンマーへ、そこでランチ。13時すぎにカフェ・アンマーを出発し、さらに5分ほど歩いて調布市実篤公園へ。鯉への餌やり、ヒカリモの見学などしながら公園内を散策した後、14時半くらいから調布市武者小路実篤記念館へ入館。館内では2時間ほど過ごし、その後つつじケ丘駅へと徒歩で帰途につきました。
公園内の西側にある池(「下の池」)にいる鯉へやる餌は、公園口受付(仙川側)・記念館受付(つつじケ丘側)双方でもらえます。公園口・記念館入口双方に駐輪スペースがあり、記念館には駐車場もあります。実篤公園には、夏場は蚊よけ対策をして行くことをオススメします!
コサイト編集部員 ナベ
調布生まれ調布育ち、幼小中高校全て調布市内の学校を出た調布市民歴30数年。愛用歴5年目となるママチャリに娘を乗せて今日も調布市内を駆け巡っていますが、愛車にそろそろダウンしそうな予兆が…お願い、卒園する来年の3月までもって!!